発電より大事なもの(少しの我慢と少しの工夫)

自然エネルギーの利用法については続々といろいろなカタチで考案され実行されている。我々のジオパワーシステムも同様であるが、今回は「発電」について考えてみよう。

化石燃料の枯渇など様々な理由から、自然エネルギー等による発電や原発を含む発電などが世界中の注目の的である。もちろん否定するつもりはないが、考え方やものの見方を変えてみると、はたしてそれ一辺倒でいいのだろうかと思う。乱暴な言い方をすれば、電気は余っている。足らないのはピーク時、例えば夏の日中、それ以外は電気は余っているのではないだろうか。ピーク時の最大の理由はエアコンの使いすぎと思われる。

すだれ

 昔に戻れとは言わないが、少しの我慢に、自然エネルギーを利用して、エアコンの使用量を減らしてはどうだろうか。暑いからエアコンに頼る→頼るから排熱が出てヒートアイランド現象となる。これではいくらエアコンの成績係数(COP)があがっても、台数を増やせば逆効果であり、体を壊す原因にもなる。

足らないから発電して電気を作る…ではなく、現状を工夫し過剰な使用を避けるべきである。「もったいない精神」から、少し我慢して、「夏は暑いのが当たり前、冬の寒いのは当たり前」の「ジオパワー精神」でいけば、民生部門の家庭のCO2排出量25%削減は夢ではなく、必ず達成出来る。家族の健康も「少しの我慢」から。それができれば人間の持つ自然の治癒力も回復出来、一石二鳥である。現代人は汗腺の数が減少しているとのこと。暑ければ汗をかき、寒ければ毛穴を閉じて体熱のバランスを取っている。これこそが病に対しての抵抗力、すなわち神より与えられた人間の特権であろう。暑いから寒いからといってすぐにエアコンに頼るのではなく、自然をうまく利用して生活を楽しむのも必要ではないだろうか。その考え方であれば我々の開発したジオパワーシステムで充分に過ごせ、環境と健康の両面から、幸せをつかむことが出来る。まさに家を建てて健康になり、幸せになる…つまり、ジオパワーシステムのコンセプトである。暑い夏をジオパワーと日本古来のよしず、すだれ等を利用するなど、工夫をして乗り切ろう。