森を見て木を見る

近年の医療の発展はすごいものである。このままいけば我々60代が90歳~100歳になる頃には病気で無くなる人は極力少なくなり、その分、寝たきりの人が増え、病院にしろ、家庭にしろ、老後の面倒を見るのが大変になるだろう。自分は自分で自立して誰にも迷惑をかけず、ズバーと棺桶に入りたいものである。

思うに、現代医療は体の一部のみ診察・治療する専門医が多いようである。体は船のエンジンと同様にすべてが関連していると思う。船の場合はメインエンジンを動かすのに補機、ポンプ類など多くの機械が正常でなければ故障の原因となっていた。人間の体も例えば、頭がいたいのは脳なのか、歯なのか、目なのか、あるいは内臓なのか、船と同じで総合的に原因を追究することが必要だろう。

総合診療はもうからないらしいが、部分治療でなくその原因を追究することが重要で、木を見て森を見るか、森を見て木を見るかの違いではないだろうか。それこそが将来の医療のあり方ではないだろうか。素人が何をぬかすと怒られそうであるが…。